開催日・会場
令和5年8月27日(日)Web形式
活動報告
講義1 【受講者 70人】
『終末糖化産物(AGEs)と健康』
講師 長野県立大学健康発達学部食健康学科 教授 石井陽子先生
終末糖化産物は食後高血糖やAGEs関連食品の摂取などにより生成され、身体の様々な部位に蓄積し、老化に関与する物質です。動脈硬化進行因子として心血管系疾患発症にも影響します。AGEsを過度に増やさない食生活と生活習慣についてわかりやすく説明してくださいました。
講義2【受講者 71人】
『人生最終段階の食支援 お食い締め』
講師 愛知学院大学 健康科学部 牧野日和先生
牧野先生が実践されている「お食い締め」支援は、対象者の自己超越間を促し、家族やスタッフの死生観を養う、ライフサイクルの舞台のひとつと位置づけられています。その事例をご紹介され、高齢者が生きる意味、死んでいく意味を深く考えさせられる講義となりました。
【受講者の感想】
・終末糖化産物についてあまり考える機会がなかったが、今後、調理済み食品など食品の選択の一助になるのだろうと感じました。自分自身も調理の方法や食品の選択など考慮した食生活のすすめや献立づくりの参考にしたいと思いました。
・石井先生も言われたように、最終的にはバランスよく食べるということだと思います。新しい情報を知ることでバランスよく食べることが結果として健康につながることを伝えていきたいと思う。
・最新の研究成果などの紹介もあり大変勉強になりました。この内容を理解したうえで実際の献立作成や食指導にどう生かすのか、食材も調理法も偏らないようにバランス良く食べましょう、甘い食べ物は控えましょう、に落ち着くのでしょうね。
・施設や在宅に訪問することがありますが、大好きなお寿司を食べたいという患者様の希望に応えてその方が食べられる範囲でお寿司を再現して召し上がってもらったことがあります。今回の研修であの時がお食い締めだったんだと思いました。これからもそのような場面が出てきたら積極的に支援したいと思います。
・牧野先生は実際の経験を通して話してくださり、考えさせられる事が多くありました。看取り期の支援において迷う事がありますが、良い聞き手であるよう努めていきたいと思います。
・お食い締めの体験談ををたくさん話していただき、お食い締めについて考えることできました。お食い締めは「食べる」だけの選択ではなくて、「食べない」もあることが分かりました。